◆相続対策とは?

■相続対策の3本の柱

相続対策には、

  • ◆“争族”(相続争い)対策
  • ◆相続税(納税準備資金)対策
  • ◆相続税(節税)対策 の3つの柱があります。

■3本の柱の中でも近年最も重要になってきているのが“争族”(相続争い)対策


日本では、相続案件のうち相続税を納付しなければならない人は、全体の5%未満の人々です。

100人いれば、95人は相続税の心配をしなくてよい人達です。

ですから、ほとんどの人たちが、相続税の心配をしなくてよいことになります。


その反面、毎年家庭裁判所に申し立てられる遺産分割調停事件の件数は、増え続けていて

平成18年は平成元年の2,4倍になっています。“争族”(相続争い)は確実に増えているのです。

見ての通り年々“相続争い”は増え続けています。

しかも、その多くは資産家家庭ではく一般家庭の相続です。

下の表をご覧ください。下の表は、平成18年の遺産分割調停の調停成立件数を遺産額別に見たものです。

この表からも分かるとおり、資産額5,000万円以下の相続税が非課税の家庭の割合が全件数の約70%を占めており、また、そのうち遺産額1,000万円以下の家庭が、約30%を占めています。つまり相続争いで裁判所に申し立てられる案件の70%が一般家庭の相続争いということが分かります。現代は、遺産の大小に関係なく相続争いが起こる時代なのです。

“相続争い”は資産家の話。我が家には関係ない。と、思われている方が、多数いらっしゃいますが、居住用の住宅を所有していれば、それだけで“相続争い”が起こりうる時代ということが、この表からも分かります。

■なぜ、“争族”(相続争い)になってしまうのか?

◆“争族”(相続争い)の原因は!?◆
1. 権利意識の高揚
2. 核家族化
3. 相続人家庭の経済事情 等が挙げられます。

1. 権利意識の高揚=戦後憲法および民法改正に伴い権利意識が高まるとともに、相続分として認められた権利【相続権】は当然主張するという風潮が浸透している。


2. 核家族化=核家族化が進むにつれ、例えば、結婚後の兄弟間のかかわりは薄れ、各々の家庭を維持することが最重要課題となってきている。


3. 相続人家庭の経済事情=景気低迷の影響や子供の教育費用の捻出が必要など各家庭独自の経済事情が権利主張に影響する場合がある。


これらの原因が相まって、相続時に争いになるケースが増えてきています。


決して、“あなた”は、愛する家族の“争族”(相続争い)を望んでいないでしょう?

■“争族”(相続争い)を防ぐにはどうしたらよいのか?

最も有効な手段として【遺言書】作成があります。

あなたが、愛する家族が相続争いを起こさないよう願っているのであれば、【遺言書】を遺してください。思いを込めた言葉には”力“があります。その力で相続争いを防ぐことができます。


また、ケースによっては、【生前贈与】が有効になってくる場合があります。

たとえば、「事業を長男に継がせたい」とか、「農業を長男に継がせたい」といった場合、事案によっては生前に贈与したほうが良い場合があります。


さらに、【生前贈与】【遺言書】を組み合わせることでもっとも威力を発揮する場合もあります。

ただ、これら相続の問題は、家族構成、事業内容、継承財産の額・規模等によって、その対策が異なってきますので、専門家の意見を参考にして行ってください。

■“争族”対策は、資産の多寡にかかわらず、必要!

前出の表からも分かるように“争族”は、資産の多寡にかかわらず起こります。

このことは長年の経験からも断言できます。

たとえ居住用の建物だけが財産だとしても“争族”は起こります。

「うちの子たちに限って相続争いはしない。」は、幻想と思っていただいてもいいと思います。

息子(娘)さんは幼いころのままではなく、今現在は、そのわきに奥(ご主人)様がいて、かつ傍らにはちいさなお子さんがいるのです。そして、各家庭には、家庭の事情が存在しているのです。このことを認識しておきましょう。

とはいえ、確かに、相続争いが無くうまくいった例もあります。

ただし、経験から言うと全体の2割ぐらいです。8割ぐらいは“争族”になると思っていただいてよいと思います。


それにしては、遺産分割調停の件数が少ないのではないか?と、思われる方もいるでしょう。


でも、調停事件になるのは、“争族”の一部です。日本人は争いを好まない民族ですから、“争族”全体の一部が裁判所に持ち込まれているにすぎないのです。裁判所に持ち込まれる案件は、いわば氷山の一角です。タイタニック号ではありませんが、氷山の一角を見て油断したり、氷山の一角を見落としたりするとその後とんでもないことになります。


日本人は、聖徳太子の17条の憲法にもあるように、「和」を尊びます。ですから、欧米のように裁判に訴えるケースは多くありません。このことは、“争族”にもあてはまり、なるべく裁判所に頼ることなく話し合いで事を決しようとするのが「和」を尊ぶ日本人には多いのです。ただ、この結果がどうかといえば、「裁判所に申し立てることまではしないが、半ば不承知ながら遺産分割協議書に判を押し、その後は親族の縁を切った。」という話も多いのです。

また、相続争いが増えている実感の表れとして、「争う家族」を略し、且つ、相続とかけ合わせて“争族”という造語まで誕生しています。

このことも我々実務家が「本当に相続争いが増えている」と実感していることから誕生したと考えられます。


20年、相続の問題を目の当たりにしてきた者として率直に言わせていただくと、相続対策が取られていない場合は、大抵が「大なり小なり“争族”になる。」と、いうのが実感です。


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■争族対策の次に節税対策を考える

しっかりとした争族対策が計られた後に、節税対策を考えることになります。

この際に重要なことは、現状の財産状況を把握し、相続税申告のシュミレーションをしてみることです。

次にこの結果を踏まえて、できるだけ財産の評価を下げる工夫をしていきます。

次に数ある相続税の特例を活用し相続税の節税を図ります。

相続税の節税についてはかなり専門性の高い領域になってきますので、相続税に精通した税理士と良くコミュニケーションをとって行うのが良いでしょう。



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■最後に納税準備を考える

節税対策を検討した後、それでも相続税が発生してしまう場合は、納税準備を考えます。

納税準備には、不動産の物納や保険の活用等を検討していきます。

納税準備についてもかなり専門性の高い領域になってきますので、相続税に精通した税理士と良くコミュニケーションをとって行うのが良いでしょう。



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全体図

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